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高校英語教師の授業日記

思ったことなどを時々書いてます
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人の生き方というものは
2004年 07月 28日 |
今日は、おじのお葬式だった。これまでいろいろな人の式に出てきたが、私の中では一番心に残る、いいお別れの儀式であった。

まず、会場に着いたとき、その規模の大きさに驚いた。大きなお寺に大きなテントが張られ、そこに受付の人がものすごくたくさんいらしたのだ。初め、私は姪なんだし受付とか手伝うのかなーなどと思っていたのだがとんでもない。私の出る幕なんて全くなしだった。

そして中に入り、おじの遺影の周りを取り囲むお花の多さにも驚いた。送ってくださった方々のお名前を見てもそうそうたるメンバーで、私などは初めておじが偉い人だったのだと認識したといっても過言ではない。

しかしもっとすごいなと思ったのは、来てくださった方々がみなさん本当におじの死を悲しんでくれているということがひしひしと伝わってきたことだ。

控え室でいとこの奥さん(つまりおじの義理の娘に当たる)と話しているときも、奥さんは舅の死を本当に悲しんでいた。もっと子供たちを連れてお父さんのところに遊びに行けば良かった、と言って涙を流していた。おじの意識がほとんどなくなっていたときも、子供たちにはちょっとショックが強いだろうと直接会わせない判断をしたようだったが、それでも「お父さんの記憶に子供たちの姿を残してあげたかった」と本当に後悔している様子だった。

いとこと奥さんは結婚してもう5年くらい経つが、義理のお父さんに対してここまでの気持ちを持てるというのは、確かにその奥さんの人柄がとても素直でいい人だということもあるのだが、やはりおじのことが義理の父として大好きになったからだろうと思う。

もちろん悲しんでいたのは親族だけではない。おじと関わりが深かった5人の方が弔辞を読んでくださったのだが、どれも心を揺さぶる、本当にいい弔辞だった。おじと同じくらいの年の、長くおじと研究を続けてきた先生や、まだ大学院を出て就職したばかり位の若い人など、幅広い年齢層の方達がみんな同じように悲しんでくださっていた。

お焼香の列も全然切れずにつづいた。何分間つづいていたんだろう。。あんなに長いお焼香は初めてだった。普通は一人三回ずつするのに、今回は一度ずつだったのに。10人くらい一度にお焼香できたのに・・・そしてそのお焼香も、義理っぽい人は全然いらっしゃらなかったように思う。目をまっ赤にしていらした人も何人も見かけたし、若い女の子でさめざめと泣いている人などもいらしたりして、おじは本当にいろいろな人たちに好かれていたんだなということがよくわかった。

私もこんなにお葬式で泣いたのは初めてだったと思う。

悲しみと、感動と、両方あった。おじともう話せない悲しみ。そして本当にたくさんの人たちに好かれ、頼りにされていたんだな、という感動。

それでも自分の研究もおろそかにせず、きちんと業績を上げていたことも報告されていた。きっといろいろなことに力を注いで生きてきたのだろう。だからこんなに早く行ってしまったのかもしれない。

細く長く、健康的に生きて行くことも大切だけど、太く短くというのもカッコいいな、と今日は生まれて初めて思った。私はそんなに意志が強くないのでたぶん細く長くパターンになりそうな気がするが・・・。太く短く、そして最期にはきっちりとおばといとこに「いい人生だったよ、ありがとう」とお礼を言うことも忘れない、誠実な生き方・・。

何かあったときはおじのことを思い出して頑張ろう。

おじさん、本当にいままでありがとう。

人の生き方というものは_a0027280_19442796.jpg

by blogbebe | 2004-07-28 19:50 |
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